■ 熊野古道・中辺路踏破の動機
四国歩き遍路通し打ちが終わって次にどこを歩きたいか考えると、いつかは行きたいと思っていた熊野古道が浮かんできました。
ところが2004年、熊野古道が世界遺産に登録されて多くの人が訪れるようになりました。ブームが落ち着くまでしばらく待つことにしました。
そして8年ぶりの今秋、四国別格20ケ寺遍路の残りを挑戦しようと決めた時、続けて少し欲張りかなと思いましたが、念願の熊野古道・中辺地も歩くことに決断しました。
今度、熊野古道を歩いた結果、ひとことに言って評判通りの何と素晴らしい古道かと思いました。皇族方の熊野詣で始まって1千年を越える長い歴史のある古道は至る所に古い歴史が感じられ、感動しました。又、熊野古道は山深い緑豊かな大自然の中にどっぷり浸からせてくれる安らぎの場所でもありました。それから古道、王子跡など実によく整備され、立派な道標も小刻みに設置され、歩く者に取って、最高に歩き易い古道でした。最後に忘れてならないのは地元の方々の心のこもった親切心と暖かい対応でした。
今回もいろいろな人との出会いも忘れられない貴重な思い出になりました。暴風雨の中、車で通りがかりのところを電話が困難なことを話すと、快く民宿に電話してくださった若い女性の方。
暴風雨の中、民宿きけうやのご主人が軽ワゴンで迎えに来てくれ、宿に着くと、お上さんも暖かく迎えてくれました。それから3日目の早朝、車で送っていただいたのに再度電話して車で秀衡桜を往復してくださった野中山荘のお上さん。
帰りの和歌山駅でiホーンで調べてホテルの近くまでわざわざ連れて行ってくれた若い女性の方。それぞれに人情の深さに胸を打たれました。
最後に、以上のような出来事のお陰で私達は無事完歩することが出来たのだと感謝の念で一杯です。