の標識が見える
来出した
雪渓の向こうに赤い屋根の小屋が見えた
剱岳登頂奮闘記2007
登頂の日
剱岳山頂→前剱間
■ 9月12日(水) 雨後晴れ
12:45下山と言うことで、2度と踏めないだろうと、改めてしっかり頂上の情景を頭に叩き込む。小屋の受け付けの人が言っていた、下りはより危険が増すとのアドバイスを年頭に置いて慎重に緊張を保ちつつ下りるように妻にも伝える。カラガラの岩場を下り始めると、源治郎尾根の遥か下方の二峰ビーク稜線上に10人ほどのクライマーが頂上を目指して歩いているようだった。早月尾根への分岐標識の横を通り過ぎる。岩稜に沿って下る途中源治郎尾根越しに覗いた雪渓の向こうに赤い屋根の小屋が見えた。真砂沢ロッジだろうか。あんな遠くの谷底まで見えるのだと、びっくりした。
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| 後ろ髪引かれる思いで、12:45下山を開始する | カラガラの岩場を下り始める。稜線に早月尾根へ の標識が見える |
少し広い平地に来る。西側からガスが上がって 来出した |
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| この辺りから急な下りとなる | 岩稜に沿って下る途中源治郎尾根越しに覗いた 雪渓の向こうに赤い屋根の小屋が見えた |
下りは目の前の風景が遠く広く見えるので、楽しさが倍加する。然し緊張感を保つようにしなければと、自分に言い聞かせる。少し広い平地に来る。西側からガスが上がって来出した。ガスに覆われるとイヤだなと少し気になる。間もなく上り、下り専用コースの分岐、岩壁に左に下降する鎖が掛かかったところに着いた。「下り」とペンキで書かれていた所だ。ここから帰りの難所のカニのヨコバイが始まる。はじめは平蔵谷に向かってほぼ真下に鎖に従ってぶら下がるように下る。途中から岩峰を右に水平にトラバースする。横方向に張ってある鎖の下方に足場になるバンドがあるのだが、上部から全く見えない。
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| 上り、下り専用コースの分岐、岩壁に左に下降す る鎖が掛かったところに着いた。「下り」とペンキ で書かれていた所だ。難所のカニのヨコバイが始 まる |
はじめは平蔵谷に向かってほぼ真下に鎖に従っ てぶら下がるように下る |
同左 |
鎖にぶら下がりながら左足を下方にずらしながら伸ばすと、バンドの段に足が掛かる。右足を下ろしバンドに掛けると、後は鎖を伝って左にトラバースする。終わると、続いて垂直に掛かったステンレスのハシゴを伝って下りる。接触面はアイゼンキズが一杯付いていた。続けて鎖を伝って下りきった広くなったところにトイレがある。少し先に小屋の跡も残っていた。ここが平蔵のコルだと、あとで分かった。岩壁を斜めにどんどん下って行く。平蔵の頭の直下で先程合ったおばちゃん団体さんに追い付く。ガイドさんから先に行くように避けてくれた。これから再び平蔵の頭の岩壁をほぼ真上に鎖を伝ってよじ登る。
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| 途中から岩峰を右に水平にトラバースする。横方 向に張ってある鎖の下方に足場になるバンドがあ るのだが、上部から全く見えない |
続いて垂直に掛かったステンレスのハシゴを伝っ て下りる |
難所のカニのヨコバイを過ぎると西側に付いたハ シゴを使って下る |
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| 垂直に掛かったステンレスのハシゴを伝って下り る。接触面はアイゼンキズが一杯付いていた。 続けて鎖を伝って下る |
少し先に小屋の跡も残っていた(平蔵のコル)。中 央は平蔵の頭 |
これからは、平蔵の頭の下部に付いた下り専用の コースを伝って下る |
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| 水平に付いたテラス状の所をトラーバス。前方、 中央に見える白っぽい岩峰は平蔵の頭 |
更に鎖にぶら下がって下降 | 再び平蔵の頭の岩壁をほぼ真上に鎖を伝ってよ じ登る |
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| 源治郎尾根の岩峰。奥は鹿島槍ケ岳、五竜岳 |
鎖に沿ってフィックス補助ロープ(8mm?)がトッペンまで張ってあった。団体さん用に若い方のガイドさんが張ったらしい。中間地点で、棚状の足場を左にトラバースして再び鎖を伝って真っ直ぐに上る。平蔵の頭のトッペンに若いガイドさんが岩稜に馬乗りになってお客の団体さんを待っていた。妻が「私達もロープを使わしてもらっていいですか。ロープに人がぶら下がっても安全ですか」と尋ねると「いいですよ。2〜3人ぶら下がっても安全です」とニコニコして答えていた。続けて私が「何処から来たのですか」と尋ねると「ネパールから来ました。加勢に来ています」答えが返って来て、驚いた。
おばちゃん達がしゃべっている言葉から、てっきり大阪からと、答えが返ってくるとばかり思ったものだから・・・。再び岩峰(平蔵の頭)を鎖を使って10m程下降すると、上りに通った西側の道と合した。これから又岩場を登り岩稜線を越え、剱沢側に移り岩壁を回り込み、水平道を通って前剱に戻ってきた。
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| 岩峰を10m程下降すると、上りに通った西側の 道と合した。西側特有の険しい絶壁が谷底まで 落ち込んでいた |
■ 行程 歩数:14935歩 (9/12全行程で)
剱岳山頂12:45→早月尾根との分岐12:55→カニのヨコバイ始まり13:05,終わり13:20→垂直ハシゴ→トイレのある場所→平蔵のコル→平蔵の頭13:40→前剱14:11---注)小休止含む時間
